11/19(水)の退社後、車中泊での翌朝出勤前までの修行に海へ。
子の親離れという悲しい現実に向き合うには、何かに打ち込む必要があった。
僕は何を生き甲斐に、どう生きていけば良いのだろう。
7月に娘達が部活を引退。
僕は心に穴が空き、10月から10年ぶりに真面目に釣行を再開した。
週末のジョギング、家庭菜園、平日は週1ペースでの釣行。
手にしたロッドとリールをバットとグローブに持ち替え子供達と過した10年間、寂しさを感じたことなど無かったのに。
再び、ロッドとリールに持ち替えても、充実感が及ばない。
まだイマイチ、心の隙間が埋め切れていない感覚。
それは、僕が欲張りなせいでもあり、それだけ子供達との時間が大きかったということでもある。
でもそれも仕方がない。
時が心を埋めてくれるまで、僕は、ただひたすらに竿を振ったり、ジョギングしたりするしかないのだ。
11/19(水)夜、河口近くのサーフで2時間、西方に向かってロッドを振った。
途中、高3の娘に、「短大の推薦入試合格おめでとう!」のメールを送信。
家でお祝い会なんてしたら、子離れの決意がぐらついてしまう。
そんな日だからこそ、独りで海に向かいたかったのだ。
11/20(木)、4時から同じサーフでキャスト。
曇りの前夜と違い、雲の切れ間から綺麗な星が顔をのぞかせる。
今は冬の星座だろうか。
風で雲が動いて、星空の表情が絶え間なく変わる。
流れ星!思わずため息。
誰もいない暗いサーフで、「君の知らない物語(アニメ“化物語”のエンディングソング)」を口ずさむ。
アラフィフにもなってアニソンとは、誰かに見られたら、ただの痛い親父だ。
釣れなくても、当りがなくても、海にキャストしているだけで、何か気持ちがゆったりとして来る。
まったりとしながらも豊かな時間。
明るくなって、出勤時間が近づいた時、ようやくサゴシが釣れてくれた。
「・・そうだ!心の隙間は、釣り魚を肴に酒を飲めば満たしてくれるな!!」
それから出勤リミットまでの15分間、目の色を少しだけ変えてキャストしたのは、誰かから見られてはいた。
鳥海山は、すっかり雪化粧。
目標まであと(年内)修業6回。